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【先輩リモートワーカーに聞く、自宅勤務のコツ】〜自宅の利点を最大限に生かし、究極のリラックス環境をつくる〜 Webデザイナー・saayaさん

■ルーティンは「リラックスできる環境づくり」

今回お話を伺ったのは、Webデザイナーのsaayaさん(26歳)。以前働いていた会社で体調を崩してしまった経験から、自分に合った働き方にシフトチェンジ。リモートワークも、その一つ。現在は都内の会社に勤めており、週の半分はオフィス、残り半分は自宅で仕事をしている。

なお、リモートワークを初めてまだ半年ながら、すでに自分なりのルールやルーティンが確立されていた。

<saayaさんの意識していること>
●「仕事のスイッチ」はあえて入れない
●集中が切れたら時間を決めて休憩する
●SNSやメールの連絡は細かく具体的に

これらは全て、自分の気分を上げたりリラックスするために、自然とルーティン化したもの。初めから「ルール」として設けたわけではないという。

saayaさん(以下同)「私は緊張してしまったり、プレッシャーがかかったりすると、頭が真っ白になって全く仕事が進まなくなります。逆にリラックスするほど仕事は捗るし、成果が出せます。だから、他の方よりもリラックスを重視しているのかもしれません。

それに、せっかく自宅で、ある程度自由な環境で仕事ができるのだから、なるべくリラックスすることが大事だと思っています。今回挙げたルーティンはルールというより、『私のリラックス方法』に近いですね」

「私のやり方は少し特殊なので、参考になるかどうか……」とsaayaさん。しかし、詳しく話を聞くと、そのルーティンにはリモートワーカーが抱きがちな悩みを解決するヒントが詰まっていた。一つひとつ、ひも解いていこう。

リモートワークでは通勤がないぶん、余剰時間が生まれる。saayaさんの場合は仕事を開始する3時間前には起き、朝の時間を充実させているそうだ。

①会社に出勤する日となるべく同じ時間に起きる

―― 朝は何時に起きていますか?

「7時に起きています。ただ、何が何でも7時というわけではありません。前日の体調や残業の時間によって臨機応変に変え、無理をしないことを心がけています。ちなみに、仕事を開始するのは10時です」

―― 起きてから仕事開始までの3時間は、どんなふうに過ごしていますか?

「半身浴やスキンケア、朝ごはんなどですね。リモートワークの日こそ、ゆっくり時間をかけて朝の準備をしています」

―― それは、いわゆる「仕事のスイッチ」を入れるためですか?

「じつは、私はその“仕事のスイッチを入れる”というのが、あまりピンとこないんですよね。よく、Twitterなどでもスイッチの入れ方が紹介されているじゃないですか。でも、私はそういう感覚ではなく、よりリラックスして仕事に臨むためにやっています。せっかくリモートワークなのに、会社に行く時と同じようなスイッチの入れ方をしてしまうのは、すごくもったいないと思うんですよね」

②朝のスキンケアは念入りに

―― 確かに、「スイッチを入れる」だと、どこか無理やり自分を奮い立たせているようなところがあるかもしれませんね。逆に、saayaさんのように「気分よく仕事をするために、いつも以上にリラックスした状態をつくる」という方法が合っている人も多そうです。朝のリラックス方法を、もう少し詳しく教えていただけますか?

「はじめはスキンケアですね。朝起きたら洗面所に直行し、洗顔と化粧水をつけます。出社の日はパッとつけるだけなんですけど、リモートの日は時間があるので念入りに。体の中に水分が入っていく感じが、テンションを上げてくれるんですよ」

▲saayaさんが愛用するスキンケアグッズ。長い時は30分かけてスキンケアを行なうそう

③朝ごはんは自分のテンションが上がるものを食べる

―― 次が朝ごはん。自分のテンションを上がるものとは、いいものを食べるということですか?

「いいものというより、ちゃんと手作りして、テンションが上がるものを食べています。カップラーメンの時と、しっかりしたものを食べた時とでは、スタート時点の気持ちがかなり違ってくると思うので」

―― 主に、どんなものを食べていますか?

「パンケーキやスコーンに、フルーツ、野菜、ナッツなど美容に良いものを組み合わせることが多いですね。さほど手間はかかりませんが、カフェのようなお洒落な見た目にすることは心掛けています。リモートだと自宅にこもりがちになるので、外で食事をしているような気分を味わうことで、ストレスが軽減されますよ」

▲手作りのパンケーキ。盛り付けるお皿にもこだわっている

④リラックスできるウェアで仕事する

―― リラックスできるウェアとは、部屋着ということですか?

「はい。それこそ仕事のスイッチの入れ方として、『服装を整える』という方がいらっしゃると思うんですけど、私は絶対に着替えないんですよ(笑)。というのも、着替えてしまうと会社に出勤する時と同じストレスがかかってしまうから。以前は着替えていた時期もあったのですが、なんだか追い込まれているような気分になってしまい、うまくいかなかったんですよね。

繰り返しになりますが、自宅で仕事する際は少しでもストレスを減らすため、一番リラックスできる服装にしています。さらに言うと、私は仕事をするときにデスクも使いません」

―― え?じゃあどこで仕事を?

「ソファーやベッド、もしくは……床です。デスクが苦手で、プレッシャーやストレスを感じてしまい仕事が進まなくなるんですよね。リモートワークだからといって、デスクに座らないといけない理由はないですし、むしろ自宅だからこそ自由なスタイルで仕事ができるわけじゃないですか。そのメリットは存分に満喫していいと思います」

▲膝の上やクッションの上にPCを置いたり、時には寝転びながら仕事をする時もあるそう

⑤休憩の時間やタイミングはあえて決めない

―― まさに、究極的にリラックスした状態で仕事をするわけですね。ただ、リラックスしすぎて眠くなったり、だらけてしまうことはないですか?

「ありますよ。でも、眠くなったり、集中力が途切れるのは人間の本能ですよね。そこに無理に抗うと、結果的に仕事の効率が下がってしまいます。ですから、集中力が途切れたら思い切って休憩することにしています。5分なら5分と時間を決めて、TwitterやLINEをチェックしたり、YouTubeを見たりしていますね」

⑥おやつの時間には紅茶を入れる

「ただ、私はどちらかというと『過集中』タイプで、気づいたらお昼も食べずに5時間くらい集中してしまうこともあるんです。そうすると、どっと疲れてしまうので、意識的に休憩をとるようにしていますね。時々、紅茶を飲んでリラックスします。熱い紅茶ってすぐに飲めないので、強制的に休まざるを得ない状況になるじゃないですか」

▲お気に入りはリラックス効果の高いカモミールティー

▲「おやつの時間」も意識的に作るようにしているそう

―― ちなみに、仕事をする上で外せないアイテムなどはありますか?

「ブルーライトカットのメガネですね。パソコンを見ているだけでも日焼けをしてしまうらしいので、その対策でもあります。また、ブルーライトは頭痛の原因にもなるので、体調管理のためにも絶対にかけています」

▲オシャレなメガネをかけていると、モチベーションも上がるという

リモートワークを行う際、難しいのがコミュケーションの取り方。特に、顔が見えないメールや現場の雰囲気が伝わらないビデオ会議により、誤解や説明不足が生じてしまうことも。そうしたコミュニケーションエラーを、saayaさんはいかに解消しているのだろうか?

⑦仕事のやりとりはより細かく、より具体的に伝えるように意識

―― メールやSNSなどで仕事のやりとりを行う際に、気をつけていることはありますか?

「口頭での補足ができないぶん、メールやSNSでは細かく具体的に伝えるよう意識しています。たとえば、デザインについて説明するときは、デザインの全体像に加え、フォントや色の意味などの細かい点も、長文で説明していますね。

というのも、リモートって仕事をしている姿が見えないぶん、『手を抜いたんじゃないか?』って疑われやすいと思うんです。一度不信感を持たれてしまうと仕事がやりづらくなるので、ちょっとしたことでも細かく伝えるようにしていますね」

⑧質問はまとめて「Q&A方式」に

―― では、質問をする際に気を付けていることはありますか?

「緊急性のある質問以外は、相手に負荷をかけないよう、まとめて送るようにしています。また、質問をする際は『Q&A方式』のフォーマットを作り、相手はアンサーに入力するだけでいい文面にしていますね。複数の質問をした時に、一つは答えてくれたけど、もう一つは見落とされていることってあるじゃないですか?それはお互いにとってロスになるので、効率的に仕事を進めるためにも実践しています」

―― それはすごい!とても丁寧かつ、親切ですね。

「曖昧な質問をされると、相手も困ってしまいますからね。それに、質問を整理してまとめることで、私自身の頭の整理にもなるんです。仮に忘れてしまっても、そのQ&Aを見直せば全て把握できるよう、ノートをとっているようなイメージでもありますね」

―― 他に、コミュニケーションの部分で気を付けていることはありますか?

「仕事の質問を送る前に、電話やメールで世間話をするようにしています。些細なことですが、これがあるとないとでは『質問のしやすさ』がけっこう変わってくるんですよ。空気をつくるっていう感じですかね。メールって、堅い文面だと怒っているようにも捉えられるじゃないですか。でも、その前にちょっとした会話があれば、同じ質問の仕方でもスムーズに受け止めてもらえるんです」

⑨ビデオ会議の際は発言する前にひと呼吸おく

―― 勉強になります。では、ビデオ会議の際に心掛けていることは?

「いつもより、ひと呼吸置いてから話すようにしています。対面なら、雰囲気で『今からこの人が話すな』って分かるじゃないですか。でも、ビデオ会議だとそれが分からないので、発言がかぶることを防ぐためにタイミングを見計らいますね」

―― しかし、それだと会話になかなか入れず、ずっと黙っていることになりませんか?

「その場合は、もう開きなおっちゃいますね。こっちは遠隔なんだから、入っていけないのは当たり前。だから、オフィスにいる側が配慮して話を振ってよ!って思うようにしています(笑)。ですから、逆に私がオフィスにいる時には、できるだけビデオ会議で参加している人に話を振るように心がけていますね」

―― なるほど!確かに。僕自身もビデオ会議でなかなか発言できず落ち込むことがあるんですが、「話を振らない方が悪い!」と思えば気が楽になりそうです(笑)

「それでいいと思います(笑)。それに、ビデオ会議は回数を重ねるごとに慣れていきます。最初は慣れなくても、そのうち自然と会話に入れるようになると思いますよ」

⑩仕事が終わらなかったとしても21時には強制終了

―― お話を伺って、リモートワーク初心者にとって参考になるヒントがたくさんいただけたと思います。他に、リモートワークに苦戦している人へのアドバイスはありますか?

「やはり、仕事とプライベートのけじめをつけることだと思います。自宅だと、そこがどうしても緩くなりがちですからね。私の場合は、仕事が終わらなくても21時には強制終了するようにしています。また、19時以降や休日の仕事の連絡には返信しません。それをしてしまうと、いつまでも仕事モードから離れられなくなってしまいますからね。1回でも返してしまうと『なんで今日は返さないの?』って、こちら側に責任が生じてしまうじゃないですか?『この人は、19時以降は返事しない人なんだ』って認識が広がれば、あとは楽ですよ」

―― それはとても大事なことですね。

「リモートワークは切り替えが難しいからこそ、やる時間とやらない時間を明確に設定しておかないと、24時間働いているような頭になってしまいます。そうなると睡眠の質も下がるし、悪循環ですよ」

―― ちなみに、リモートワークだと運動不足に陥りがちだと思うのですが、saayaさんの場合はどうやって解消していますか?

「毎日、ストレッチを欠かさず行っています。忘れないよう、浴槽でお湯に入りながら行うようにしていますね。入浴という、毎日必ず行う行動とセットにしておくと、自動的にルーティン化できるのでオススメですよ。ちなみに、私はストレッチだけでなく、歯磨きや夜のスキンケアなども浴室で済ませています。タスクをそこで全て済ませてしまって、お風呂から上がったあとは何もしなくていい状態にしています」

■「無理にルール化しない」ことがルール

最近、一気にリモートワークが広がったことで、Twitterなどでは「自宅で仕事をする際のルールやメソッド」などが頻繁に流れてくるようになった。それを参考にして、実際に仕事が捗ることもあるだろう。しかし、人にはそれぞれのやり方があり、そうしたルールを全て鵜呑みにして実践する必要はないとsaayaさんは言う。

「“仕事のスイッチの入れ方”などを発信されている方は、そもそもデキる人だと思うんですよね。だから、それをそのまま真似しようとしてしまうと、守れなかった時に罪悪感が生まれてしまうじゃないですか。だから、その姿勢をリスペクトはしても、全て鵜呑みにして自分を縛る必要はないと思います。もちろん、私の方法だってそう。私の場合は、自分がリラックスできる方法をいくつも試していたら、いつの間にかそれがルーティン化していただけなので、流し読み程度に留めていただけるとありがたいですね」

―― ただ、プレッシャーを感じやすい人にとっては、saayaさんのリラックス方法は参考になると思います。

「ありがとうございます。目的はルールを作ることではなく、自分が最大の力を発揮できる環境にすること。そのために、色々と試してみるのがいいんじゃないかと思います」

(取材協力)
saaya
twitter ID @__myroom_

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