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Work in not Tokyo | Work in not TOKYO 「東京よりも活躍できる」 地方で働くことの強みとは?

■東京から宮崎へ移住を決断した理由

 

群馬で生まれ育ち、大学卒業後は地元の建築会社で働いていた外丸俊輔さん。その後、web業界に興味をもつようになり、東京にあるweb制作会社にディレクターとして転身しました。

 

外丸さん
大学では建築や土木系の勉強をしていて、そのまま地元の企業に就職したんです。しかし、実際に働いてみると、自分のやりたいこととなんだか違うなと感じるようになって。デザイン系に興味があったので、地元を離れてweb制作会社に転職することにしました。全く違う仕事ですが、建築会社での現場監督というポジションと、webディレクターはどちらも進行管理を行っていくので、大きく見たら同じ部分もあると思います。転職活動のときには、そんなふうに自己PRしていましたね(笑)。とはいえ、webの知識が全くない状態だったので、本当にイチからのスタートで最初はかなり必死でしたね。

 

webディレクターとして経験を積むために、当時は忙しく駆け回る日々。その一方、結婚し奥様の妊娠が発覚しました。東日本大震災のタイミングと重なったこともあり、このまま東京で子育てをすることに対してポジティブに考えられなかったそう。そこで、選んだのが、宮崎で子育てをすること。東京を離れて宮崎へ移住し、それに合わせて仕事も転職することを決断しました。

 

 

外丸さん
web業界は東京での仕事が多かったので上京することになりましたが、元々東京に住みたいという気持ちはあまりなかったんです。群馬の友達が「東京は暮らすところではなく、遊ぶところだ」と言っていて、「たしかに、それが一番いいかも」とは漠然と思っていて。上京して東京も好きになりましたが、やっぱり人が多くて落ち着かないし、あまりしっくりこなかったんですね。そんなときに、子どもが産まれることになって、改めて自分たちが住む場所を考えるようになりました。やっぱり、都会の中で子育てをするイメージがどうしてももてなかったんです。じゃあ、地元の群馬なのかというとそれも違うような気がしていました。妻が宮崎出身で、「だったら、宮崎がいいんじゃないか」ということになり、移住を決めたんです。宮崎には1度行ったことがあるだけだったのですが、不思議と不安はなかったですね。暖かそうだし、趣味のサーフィンができるからいいかなと思って(笑)。

 

移住を決めていざ転職活動をしてみると、宮崎にはwebディレクターの仕事はほとんどなかったのが現状でした。別の職種も視野に入れ始めていた中で、たまたまディレクターのポストが空いていたアラタナに入社することになりました。

■宮崎~東京間でスムーズにやりとりする方法は?

 

アラタナは2015年からはZOZOグループに参画。今年からはZOZOTOWNと自社ECの在庫連携を実現したフルフィルメントサービス「aratana gateway(アラタナゲートウェイ)」をスタートさせました。ますます都心部とのやりとりが中心になり、働き方の上でも変わったのだそう。

 

外丸さん
普段は電話のほか、web会議などオンライン上でのやりとりが基本です。お客さんと直接会う機会は少ないですが、不便に感じるところはそこまで多くはなかったですね。ただ、最近ではaratana gatewayを始めたことによって、新しいお客さんとのコミュニケーションも増えて、対面の必要性を改めて感じています。画面上だけでは、お客さんの表情も正確に読み取れないし、関係を構築していくには会って話すことが重要です。もちろん必要な場面では、東京に行けば解消されるのでとくに問題はないと思います。ただ、ここ最近は台風が多いので……前々からスケジュールを調整していたのに、飛行機が飛ぶかどうかわからなかったり、行けたとしても帰って来られるか不安になったりする場面もありますね。逆にそういうときはオンラインでのやりとりが強くてよかったと思います。

 

直接会うことから生まれる細かいコミュニケーションのやりとりや安心感もある一方、オンラインだけで問題なくやりとりできる部分も多くあるもの。オンラインでカバーしきれない部分を解消するためにも、ツールの導入などシステム面での環境は整っているそう。

 

外丸さん
EC事業に特化していることもあって、業務上のツールなどは充実しているなと感じています。東京で働いていたころよりも、仕組みや環境面で進んでいたのはびっくりしましたね。お客さんとの距離が離れている分、スムーズなやりとりができるよう工夫してあると思います。
東京にいればすぐに会いに行くことができますが、それでも移動に1時間くらいはかかるわけじゃないですか。近くにいたら、やっぱり直接会いに行くと思うので、地方にいる方が時間的なコストをカットできると思います。

 

オフィスまでは60%の社員が徒歩や自転車通勤。外丸さんは徒歩15分ほどの場所に住んでいるそう。オフィス近辺に住むことができると通勤にストレスがなく、移動時間も少なく済むことがメリットになっています。

■東京よりチャンスが多い面も――地方だからこそ活躍できる理由とは?

 

仕事上では、「東京までの距離が遠い」というのがメリットとしてもうまくはたらいている印象。暮らしの面ではどのような差があるのでしょうか。

 

外丸さん
宮崎に引っ越してくるまでは、「賃金は安いけど、生活費も安く済むから大丈夫」と聞いていたんですが、実際に暮らしてみるとあまり大差ないような気がします。というのは、たしかに平均的な賃金は低いし、東京と比べて家賃もかからないけれども、クルマが絶対に必要な環境。クルマの維持費や駐車場代などを考えるとあまり変わらないですね。また、「生活費が安い」というのも一概には言えないと思います。今だとネットでなんでも買える分、地方と都心で差があまりないじゃないですか。もちろん地元で売ってる野菜なんかは安く手に入るので食費のコストは下がりますが、そのほかのものってわりと全国共通の値段で売られています。給与の改善を行っている(※1)アラタナで働いていたからよかったとは思いますが、このあたりの現状は変わっていかなければいけないと今後は地方でどんどん格差が開いていきそうですよね。

 

※1 アラタナでは、2018年から新卒社員の給与を18万円から25万円へ大幅に改定。東京の新卒社員の平均給与である21.1万円(※2)を超える水準に。
※2 厚生労働省 平成28年度賃金構造基本統計調査(初任給)の概況より

 

今では、都心部まで行かないと買えないものというのはほとんどないのかもしれません。生活面でも、よくも悪くも東京との差はなくなってきているといえるでしょう。

 

外丸さん
移住したからというよりも、子どもが産まれたことによる生活の変化の方が多いですね。子どもと遊ぶ場所も多くて、子育てがしやすそうだというイメージ通りの暮らしができているような気がします。
宮崎らしさといえば、会社にサーフィン部があるので、同僚とサーフィンに行くこともあります。来年から子どもが小学校に上がり、時間の余裕も少し出てくるので、サーフィンしてから出社したいな、と(笑)。

 

 

▲休日に会社のサーフィン部でビーチに行くことも多いという

 

外丸さん
宮崎に来て感じるのは、街が狭いということ。休日に過ごす場所も遊ぶスポットも限られてくるので、同僚とばったり会うことも多いです。ただ、これはメリットで、今だと青島ビーチパークなんかもできて、県外からもたくさんの人が集まってきています。カルチャーに興味がある人も多く訪れるようになったので、東京にいるよりもむしろ色々な人に会いやすくてチャンスも多いです。人によっては街が狭いのは嫌だろうとは思いますが、チャンスもつかみやすいといえると思います。

 

地方で働くことの最大のメリットは「目立つこと」だと外丸さんは感じているといいます。「地方でも活躍できる」というよりも、「地方だからこそ活躍できる」。そんな側面があります。

 

外丸さん
地方は狭いがゆえに目立ちやすいのではないかと思います。それは企業としても、個人としても感じている部分です。たとえば、僕がそのまま東京にいたら、こんなふうに記事に取り上げられることもなかっただろうし、企業としても、「宮崎の雇用を増やす」「東京と変わらない水準で働ける」というのがあるから注目されることがあります。
東京は宮崎よりもチャンスは多いだろうけれども、いろいろな人がいるから本当にすごい人ばかりが活躍することになるのかなと思います。地方にいる、というのはそれだけでフックにもなります。もしかしたら、東京よりもチャンスをつかみやすい環境なのではないかなと思います。地方だからこそ、活躍できるという面もあるんじゃないですかね。
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